ら抜き言葉の見分け方と回避策

「ら抜き言葉」という表現を耳にする機会も少なくなり、ら抜き言葉は着実に浸透してきています。
「そもそも、ら抜き言葉って何?」という方も少なくないのかもしれません。
念のため、ら抜き言葉とは、以下のような表現のことです。

ら抜き言葉
見れる
食べれる
来れる

正しいとされる表現
見られる
食べられる
来られる

文法的に定義すれば、次のような感じでしょうか。
上一段活用、下一段活用、カ行変格活用の動詞には、本来、助動詞「られる」のみが接続され、助動詞「れる」は接続されない。
これを、「可能」の用法に限って、助動詞「れる」を接続したものを「ら抜き言葉」と呼ぶ。

これだけ浸透しても、依然、「ら抜き言葉」を目の敵として嫌う人は少なくないようです。
なので、できれば「ら抜き言葉」は避けておいた方が無難です。
ここでは、どうしたら「ら抜き言葉」を発見し、避けることができるかを書いてみます。

あ、でもその前に、まずは簡単な回避策を書いておきます。
ら抜き言葉を絶対に使わないようにするには、可能の意味を表現する時、
「……できる」
の形式で表現すれば良いのです。

つまり、上記の例でいえば、
見ることができる
食べることができる
来ることができる
と表現すれば良いのです。

私は、助動詞を使う方法だと、どうしても「ら抜き」の方が自然に感じてしまい、「ら」を入れると、可能の意味としては不自然なので、この「……できる」形式をなるべく使っています。
でも、字数が増え、少し冗長な感があることは否めないので、以下、ら抜きの発見方法を書いていきましょう。

まず、ら抜き言葉である可能性のある表現は、以下の条件を満たすものです。
・最後が「れる」で終わる
・「れる」の前の文字がイ列またはエ列である

あ、ひとつ例外として、「来れる」は「れる」の前が「こ」なので、オ列ですね。
「来る」は、カ行変格活用の動詞です。
カ行変格活用動詞も「られる」を付けるのが正しいとされているので、「来られる」にします。
カ行変格活用動詞というのは「来る」一語しかありませんので、これだけは例外として覚えておきましょう。

では、先の例に該当する動詞を例示してみます。
<「れる」の前がイ列>
見れる
切れる(※ここでは、「切ることができる」という意味で考えて下さい)
着れる
こじれる
降りれる
借りれる
<「れる」の前がエ列>
寝れる
食べれる
蹴れる
照れる
越えれる
離れれる

まず、以下の動詞は、可能の意味を持たないので、対象外です。
こじれる
照れる

残った動詞について、打ち消しの助動詞「ない」を付けてみましょう。
そして、「ない」の手前の文字に注目します。
イ列:見ない
ア列:切らない
イ列:着ない
イ列:降りない
イ列:借りない
エ列:寝ない
エ列:食べない
ア列:蹴らない
エ列:越えない
エ列:離れない

ここで、「ない」の手前がア列になったものは、五段活用動詞の「可能動詞」という形式です。
切れる
蹴れる
これらは、問題のない用法なのですが、「ら抜き言葉」と勘違いされやすいですね。
これらに「ら」を入れて「切られる」「蹴られる」としても、一応文法上間違いではないですが、一般的に、可能の意味でこれらの言葉は使わないですね。

例えば、「書くことができる」という意味を表現する時、ほとんどの人は「書ける」と表現するのではないでしょうか。
「書かれる」は、「可能」の意味では、ほとんど使われないと思います。
なので、上の例でも、「切れる」や「蹴れる」の方が自然でしょう。
「切れる」や「蹴れる」に、「あれ? ら抜きかな?」と不安になり、「切られる」や「蹴られる」と「ら」を入れる表現には「ら入れ言葉」という呼び名があるようです。

さて、少し話が逸れましたが、ここで「ない」の手前がイ列またはエ列になったものは、晴れて「ら抜き言葉」に認定されました。
これらについては、「れる」を「られる」に置き換えれば、ら抜きを回避できます。

ここまでのプロセスを表にまとめましたので、これを見て、もう一度整理してみて下さい。
ら抜き候補可能否定形「ない」の
手前
ら抜き正しい形
見れる見ない見られる
切れる切らない×-
着れる着ない着られる
こじれる×-----
降りれる降りない降りられる
借りれる借りない借りられる
寝れる寝ない寝られる
食べれる食べない食べられる
蹴れる蹴らない×-
照れる×-----
越えれる越えない越えられる
離れれる離れない離れられる

でも、最初の方で書いた通り、ら抜き回避は「……できる」形式を使うのが一番です。
助動詞「れる」「られる」には、「可能」「尊敬」「受動」「自発」の4つの意味があります。
「……できる」形式を使えば、意味が「可能」に限定されるので、意味の曖昧さを回避できる、というメリットもあります。

※関連記事
「れる」と「られる」について
「しゃべれる、食べれる」の「ら抜き表現」をなくすと……?

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