「よろしかったら」と「よろしかったでしょうか」

「バイト敬語」という言葉があります。
以下のような言い回しのことですね。
一応、それぞれ下に、何が問題とされるのかを書いておきます。

こちら、メニューになります
何か別のものがメニューに「なる」、つまり変化するわけではない。

ご注文のほう、以上でよろしかったでしょうか
「のほう」は不要。また、「よろしかったでしょうか」は不適切。

こちら、ハンバーグセットになります
既出のため省略。

お会計のほう、1250円になります
既出のため省略。

1500円からお預かりします。
250円とレシートのお返しになります。
「から」の意味が不明。また、レシートは客が渡したものではないので、「返す」は不適切。

他にもまだありますが、主要なものはこんなところでしょう。
まあ、私などはこんなものはどうでもいいと思うのですが、こういうところにケチをつけたがる人が結構多いようで……。
どちらにしろ、こういった言い回しは、ある程度マニュアル的に定められている場合が多いと思うので、不満の声が多くなれば、マニュアル作成者が集客のために改善することでしょう。

これらの中で、今回取り上げてみたいのが「よろしかったでしょうか」という表現です。

古くからある言葉で「よろしかったら」という表現がありますよね。
もし、よろしかったら、ご協力頂けませんか?
みたいに、良く使われますよね。
この表現は、通常、「誤用」であるとされることはないように思います。

ところが、「よろしかったでしょうか」が世間で非難されると、この「よろしかったら」も同類として非難されてしまうことがあるようで……。
インターネット上のQ&Aのサイトで、こんな回答を見かけました。
「よろしかったら」は誤用。
「よろしければ」が正しい。

うーん、困ったものです。
でも、そのように誤解して「よろしかったら」は誤用、と判断する人がいる以上、そういう意見の人もいるのだと認識する必要がありますね。
「よろしかったら」も使用を控えるようにした方が無難なのかもしれません。

ところで、この「よろしかったでしょうか」の起源となったと考えられる、「よろしかったら」という表現。
そもそもこの表現は、どういう経緯で発生した表現なのでしょうね。
「よろしい」は「良い」の丁寧語です。
そして、時制を過去に下げて、「よろしかったら」ということですね。

私の想像では、きっと英語の尊敬表現に影響された表現なのかな、と思っています。
英語で、「~して下さい」の表現で、"Can you ~" というのがありますが、これをより丁寧にする時、"Could you ~" と、時制を過去に下げますよね。
つまり、
駄目かもしれないけど、~して頂くことが、もしかして可能でしたか?
という意味合いですよね。
語義を忠実に解釈してみると、卑屈な程にへりくだってますね。

これと同様に、
いや、よろしくないと思います。でも、もしかして、ひょっとしたら、よろしかったりしますか?
という、非常にへりくだった表現が、「よろしかったら」であり、「よろしかったでしょうか」であると思います。

こう考えてみると、こんなにへりくだって話してもらっているのに、それを不愉快に感じてしまうのは、どうなのだろうか、と思ってしまうのですが、いかがでしょうか?

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